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タイトル: 蕎麦粒山と大井川 年月日: 2003年10月11日 場所: 静岡県中川根町、川根町
あらすじ: 今回は、山にも登り、川も下った。
3連休の初日は、南アルプス深南部にある、蕎麦粒山と高塚山に登った。
およそ1600メートルの標高にある稜線をのんびり歩き。とても歩きやすいよい道だった。
ぼくは、本当に久しぶりの山歩きで、風や木漏れ日や動物の足跡にいちいち気をとられつつ、初秋の山を楽しんだ。
2日目は川。いつものように大井川を川根温泉前からおよそ10キロほど下った神座というところまで。
川は水が少なく、なんどか船から降りての歩きを余儀なくされたが、適度に難しい瀬があり、これも十分楽しんだ。
毎度のように雨が降ってきたが、久しぶりの川下り。よかった。
 ●登山データ
   中川根町=(車)=山犬段7:30…8:00蕎麦粒山8:16…9:25三ツ合9:45…10:20高塚山…10:53三ツ合…12:30山犬段

 

□□ 03年10月11日(土)

 午前3時。岩倉の家を出た。東名高速をゆっくりと走り、およそ3時間で吉田インター。大井川沿いの道を北上して川根温泉の道の駅に到着し休憩。ようやく日が出た。少し曇り模様である。

 さらに道を北上し中川根から南赤石林道に入る。クネクネと曲がりながら行く。この林道を標高1400メートルにある山犬段というところまですすむのだ。

 すぐに林道は未舗装になる。石ころだらけで、時速20キロしかだせない。土手が落ち、はるか下の谷に向けて崩れ落ちている。

 川根温泉からおよそ2時間かかり山犬段に到着。非難小屋がある。その前で靴を履く。とても久しぶりだ。気持ちが高ぶってくるのが判る。はやく行こう。

山犬段にあるベンチ

 山犬段の非難小屋裏から続く登山道をなだらかに登っていく。蕎麦粒山までの標高差はおよそ400メートルだ。ゆっくり歩く。草の匂い、風の匂い。とても心地よい。だんだんふくらはぎが痛くなる。自転車を漕いで維持している太ももはまったくなんとも無いのに。これは歩いていない証拠だ。

なだらかに進む

 さて、上り坂を40分ほどいくと蕎麦粒山頂上だ。ベンチがあった。東側の眺望が開けている。富士山がくっきり見える。山頂のベンチで朝ごはんにする。美味い。この味。良い。

蕎麦粒山頂からの眺望

 小休止のあと、標高1600メートルの稜線を小さく上り下りしながら歩く。ますます気持ちがいい。道は適度に整備されており、それがとても歩きやすい。丹沢のようにやたら綺麗に整備されると帰って歩きにくいものだが、ここはそういうことが無くて本当に良い。ところどころイノシシの遊んだ跡もある。

 木々の間から木漏れ日がさしてくる。時々見える青空が黄色く色づいた葉っぱを彩る。静かな道を歩く歩く歩く。山の匂いがする。ようやく汗が少し出た。カラダが軽くなった。ふくらはぎの痛みも治まった。

 三合いに出る。ここでも休憩。パンとチーズを食べる。風が出てきた。ヒュルルル。さらに歩いて高塚山まで往復する。苔むした切り株。知らないケモノの糞。なだらかな登り道。本当に楽しい。ぼくは次第次第にペースを上げる。なにも考えず歩く。

稜線

初秋の色

高塚山

 高塚山を往復して山犬段に戻った。およそ4時間の山歩き。実に楽しかった。ぼくの中にできていた空洞になにかが少し埋まった。


 車で南赤石林道を下った。およそ1時間半で川根温泉笹間渡に到着。道の駅となっている川根温泉の裏側にある河原だ。ここで、すでに東京から来ていたカヌー粗沈協会事務局長と合流。ところが、この河原、8月の大雨ですっかり様子が変わってしまっていた。車で下りる道も流されており、やむなくぼくらは大井川鉄道のほぼ真下のところへ、歩いて荷物を運びキャンプサイトを作った。夕方、中部電力の監視員がやってきた。

河原は小石で埋まっていた


「なんとなく雨降りそうですし、ダム放流しますから、サイレンが鳴ったときは避難してくださいねえ」

 夕方、キャンプだけ参加のM君父子がやってきて合流。川根温泉に入ったり、炭火で魚を焼いたりして楽しむ。明日の川くだりに備え、事務局長が焼津魚センターで仕入れてきたカツオ、マグロ、スルメなどを食べ、酒を飲んだ。夜になって雨が激しくテントを叩いた。明日はどうなるかな。ここは大丈夫かな。頭の片隅でそんなことを考えたが、疲れと酔いでぼくはすっかり眠り込んだ。

小さいゲスト

(その2に続く)

 

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